TV撮影の報告の続きです!
これまでの記事はこちら↓
<その1「修理ご依頼の接客シーン」 >
<その2「修理作業シーン①サイズ直し」 >
サイズ直しが終わったリング、次は、いよいよ石入れです。
元々7人の子供の誕生石7つが入っていたリング、何かの事情でアメジスト1石が外れてしまい、その後ずっと6石だけ付いていたようですが、アメジストが外れてしまった石座も、綺麗に取り除かれていました。
なので、まずは石座の取り付けです。
現在、石が入っているすぐ隣に、アメジストを入れるための新しく石座を作り、そこへ石留めします。
石座は4本の細い線で出来ていて、その線で爪留めにて石を留める方法です。
まずは、爪になるゴールドの細い線を作ります。
ゴールド地金を溶かして、塊を作り、ローラーで少しずつ伸ばしていき、最後は写真のように、万力を使って線引き版を通して、細い金の線を作ります。
次に出来上がった線をリングに溶接します。通常はガスバーナーで石座の線を溶接しますが、今回は、すぐ隣に石が入っているため、火で加熱する事が出来ません。
ここで、今度は本当の秘密兵器、「レーザー溶接機」の登場です。
レーザー溶接機は、0.1mm単位の小さな場所だけ、瞬間的に数千度まで加熱する事が出来るので、
周りに影響なく溶接が可能です。
レーザー溶接の様子の撮影は、レーザー溶接機に、特殊なマクロ撮影用のカメラを突っ込み溶接の瞬間を捉えます。我々も肉眼では見たことの無い映像で、驚嘆でした。
かなり苦労しましたが、何とか4本の線をリングに溶接完了。くっついても強度が無いと、肝心の石留めの際に爪がもげてしまうので、溶接の具合をよく確認しながらの作業でした。
次に、ヤスリを使い、溶接された4本の線を、石に止める爪に仕上げていきます。
いいアングルからのカットを取るためのカメラマン魂もすごいですが、新藤もカメラマンも要求にこたえて体をよじりでかなり不自然なポジションで作業したりしました。
そして、いよいよアメジストの石留めです。
このときも、マクロカメラで、スーパーズームです。
ルーペでしか見えない世界をじっくり見れる貴重なチャンス。
カメラモニターを動画で撮影してみました↓
http://www.youtube.com/watch?v=oo9EOrO-9a0
最後に全体を仕上げて、いよいよ完成です!!
撮影しながらだったので、ここまで作業開始からなんと6時間程度。おつかれさまでした!
次回、完成したリングをご紹介します。
おたのしみに~。