先日、アダン店頭とアトリエで、TV番組の撮影を行ったので、ご報告します!
番組については、放映予定が決まり次第、また正式にアナウンスさせていただければと思いますが、某オンデマンドTV局より取材の依頼があり、シリーズで放映しているドキュメンタリー番組の「ジュエリーの修理」の回の撮影をお引き受けする事になりました。
撮影の内容は、TVや雑誌によくある、いわゆる撮影のためだけの”仕込み”の修理ではなく、修理の依頼者もモニターで募り、その依頼者のお品物を実際に修理する一連の様子を撮影するという、かなり本格的なもので、
撮影は、修理依頼の接客シーンから実際の修理作業の様子、アトリエや店舗のイメージカットの撮影と丸2日間に渡って、行いました。
これまでにも、雑誌で取り上げていただく際やTVの取材協力など、受けさせて頂いておりますが、今回はその中でもずば抜けて本格的なものでした。
まず、初日は、修理の依頼を受ける接客のシーンの撮影から。
お客様の二人がいらっしゃってまず、ビックリ!
外国人と日本人のカップルとお聞きしていましたが、なんと彼が身長2メートル以上!のフランス系カナダ人。
音楽関係のお仕事をされているそうで、とても雰囲気のある素敵なお二人。
今回の撮影で、修理を担当する事になった、当店のベテラン職人の新藤研二が、お二人から、修理の依頼を直接伺います。
そして、次にビックリだったのが、修理のためにお持ち頂いたリング。
事前の打ち合わせで、お預かりする修理のお品物が、かなり昔のリングであること、そして修理の内容も難易度が高そうだと思っていましたが、そのリングは、カナダ人の彼のおばあさまがオーダーメイドでお作りになったリングで、ゴールドのリングに、7人の息子さんの誕生石が留まっているというもの。そちらのリングを、彼が譲り受け、修理をして婚約指輪として使いたいというご依頼でした。
修理の内容は、まず彼女が身に着けられるように、大きすぎるサイズをサイズ直しする事、そして、7つの石のうち、一つの石が無くなってしまっていて、その石を取り付けるというご依頼です。
なくなってしまった石にも、またストーリーがあり、彼の話では、おそらく第2次大戦中に若くして戦死してしまった一人の息子さんの誕生石がアメジストで、その石がなくなっているとの事。
よく拝見すると、取れてなくなってしまったというより、石座ごと取ってしまったような跡がありました。
強い照明とカメラの前で、お客様も新藤も最初は緊張している様子でしたが、徐々に慣れてきて和やかに話が進み、修理の内容と、ほぼアンティークジュエリーの扱いとなる修理ですので、修理によって起こりうるリスクについてもご説明して、接客のシーンの撮影は無事終了しました。
その後は、アダン店頭とアトリエのイメージカット、そして修理を担当する新藤の紹介カットの撮影を行いました。
店内にもアトリエにも、カメラ移動用のレールまで敷いての大掛かりな撮影。とても新鮮な経験でした。
お店も勿論ですが、雑然としたアトリエも、あまり綺麗とはいえない使い込まれたや工具も、カメラのフレームに収まると、何倍もよく見えてくるから、さすがプロは違うなぁ、と感心仕切りでした。
さて、次回は、日を改めて実際の修理の作業の撮影です!