アンティークのアカン分銅を使ったペンダントネックレス

代表の藤森です。

ブログで残暑お見舞いをと思っていたら、お盆のあと、一雨来たら急に涼しくなりましたね。
久しぶりに熱帯夜から開放されて、この週末ぐっすりと熟睡できた方も多いのではないでしょうか?

さて今日は、先日思い入れのある作品がお嫁入りしたので、ご報告させていただきます。

お買い上げいただいたのは、こちらのペンダントです。

こちらのペンダントで使っているのは、アンティークの分銅です。

こちらの分銅は、15~19世紀にかけて、アフリカのコートジボワール周辺に暮らしていたアカン族が、通貨として使っていた砂金を計るために使用していた分銅で、このペンダントで使用しているような幾何学的なものから、動物をモチーフにした立体的な造形のあるものまで、様々な形の分銅を使用していたようです。

このアカンの分銅に出会ったのは、アフリカンアートを扱う「東京かんかん」さんが、アカン分銅の展覧会(http://www.kankan.co.jp/news/akandm.htm )を行っていたところに偶然足を運んだのがきっかけでした。
その時に、ものすごい数のコレクションを見ることが出来たのですが、なんと全て販売もしていて、その場で手に入れてしまいました。
その後、エスニックアートを一堂に集めた、パリのケ・ブランリー美術館 でも、アカン分銅のコレクションがあり、その豊かなバリエーションに興奮して鑑賞しました。

重さを測る分銅なので、天秤をモチーフに出来ないかと思い、K18ゴールドで天秤のお皿を打ち出し、四隅にチェーンを取り付け、チョーカーに下がるように取り付けました。4本のチェーンの長さのバランスがとても難しく、1mmでも狂うと、お皿が不恰好に曲がってしまうので、微妙な長さの調整に苦労しました。

おそらく、銅の配合が多い真鍮で出来ている分銅ですが、数百年の時間を経た緑青の色合いが、ゴールドとの相性がよく、宝石として捉えても魅力的だなぁと思います。

砂金を計る為につくられた分銅。
ジュエリーを扱う自分の仕事と無縁ではない気がして、手に入れたときから強い一期一会を感じていて、ネックレスに出来上がったあとも数年かずっと手元においていましたが、この度、とてもお似合いになる素敵な方のところへお嫁入りする事になりました。

直径5cm程度の結構大振りのペンダントですが、抵抗なくさっと身に着けていただき嬉しかったです。
そしてお引取りの際に、天秤がモチーフということで、「自分のバランスを保つ象徴にしたい」ともおっしゃって頂いて、二重に嬉しかったです!

ありがとうございました。

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