こんにちは、アダンスタッフの重田です。
先日、森美術館で開催されている「塩田千春展 魂がふるえる」に行ってきました。
写真OKの作品が多数あったのでそちらも交えてお話します。
塩田千春の作品展を初めて見たのですが、感覚としては見た、というより感じたという方が正しい気がしました。
ポスターにもなっている、「不確かな旅」。
何万、何千と折り重なる糸は、まるでいきもの。
鉄でつくられた船は枠線しかなく、大量の糸がそこに吸い込まれていくかのようでした。
船が糸をひっぱっているのかと思いしゃがんで床との設置面を見るも固定されている感はなく、
同じだけの引力が感じられます。
これらの赤いかたまりは確かに一本の毛糸から始まっていました。
近寄ると密度まで計算された糸の集合体に圧倒されます。
繭の中に閉じ込められたかのような不思議な感覚。
展示の序盤にこの作品はありますが、進むにつれ濃度は濃くなってゆきます。
塩田千春の考える「不在のなかの存在」。
一見すると芸術だからこちらにはわからないと振り切ってしまいたくなる言葉ですが、
進むにつれ、キーワードが提示され、不思議と意味が伝わってきます。本当に不思議。
魂はどこにあるのでしょう。
その問いについて考えさせられる貴重な体験でした。
作家名/作品名:塩田千春《不確かな旅》
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塩田千春展:魂がふるえる
HP https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/shiotachiharu/