【展覧会レポート】黄金伝説展 古代地中海世界の秘宝

アダンスタッフ久保田です

あけましておめでとうございます

今年は暖かなお正月でとても過ごしやすかったですね。

お出かけされた方はめいいっぱい楽しめたことと思います(^^)

わたしは映画館や展覧会など非常にゆるりと過ごしたお休みを過ごしました**

 

毎度毎度、期間の長い展示会は見逃しがちなのですが、

ずっと気になっていた「黄金伝説展~古代地中海世界の秘宝~」にラストすれすれで行ってきました~

間に合ってよかった…!!

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国立西洋美術館で2015年10月16日~2016年1月11日まで開催されています。

こちらの黄金伝説展で見ることのできる古代の秘宝たちは

古いものでなんと6000年以上前のものから(!!!)

細工が凝っていて、「これはわりと新しい時代のものかな」なんて思ったりしていると、

それでも紀元前4世紀ものだったりと、とにかく時代を遡りきって楽しむことができます。

 

展示会場の入り口が地下からはじまるので、なんとなく探検気分にもなりつつ、

途中でさらにもう一回地下へ下りると、、(ややネタバレですが)

なんの前触れもなく急にお墓が!!

これにはちょっとびっくりしました。

多少混んでいてよかったです(^^;

紀元前5千年紀(!)のお墓の発掘された状態に再現してあり、

煌びやかな埋葬品と、埋葬された故人との対比がちょっとギョっとしつつも覗き込みたくなってしまいます。

 

出土された装飾品と一緒に、その時代の工具なども少し展示されていて、

まだ古い時代のものはそれが動物の骨製だったのが衝撃でした。

結構、緻密な装飾品も多かったのですが、

純度の高い薄っぺらい金ならば、軟らかいので加工ができたんでしょうね。

どうしても職業柄そんなことを考えてしまいます(^^

 

ずんずん進んでいくと、一番楽しみにしていた「エトルリア時代」のゾーンに!!

金の加工技術が非常に高いことで有名だったエトルリア人の作った装飾品が所狭しと並んでいます。

中でも、想像をはるかに超える「粒金」技法の精微さには心底驚きました。

驚きすぎて、帰りにポストカードを購入しました。

とんでもない技術と対象な、ゆるーい彼の様子に癒されます↓

粒金

粒金技法とは、小さな金の粒で装飾を施す技法で、

エトルリア人の衰退によりその技法も途絶え、再現不可能と言われた幻の技法です。

というのも、そんなに小さな金の粒をブローチ板などに熱で溶接しようとすると、

どうしても粒の方が先に温度が上がり、溶接される前に粒が溶けてしまいます。

む、むずかしそう、、

話には聞いていましたが、実在するエトルリアの粒金を見るのは初めてで、

想像以上に細かい粒の集合がキラキラと放つ光に魅了されてしまいました。

小さいものは1mmを下回るサイズだそうです。

さきほどのポストカードをアップにしますと、、

粒金2

みっちりと粒金が!!

この装飾具は全体が4cmほどの小さなものなので、

いかにこの粒金が小さいかお分かりいただけるでしょうか?

近年、そのミステリアスな技法の研究が進み、どうやら膠と青銅の化合物の

化学反応を利用して溶接しているのではないかということが分かったそうです。

それにしても、粒の横から青銅がはみ出した変色などもないし、

わたしとしては一層謎が深まった感じがします。。

 

上野での展覧会はもうすぐ終わってしまいますが、

宮城県と愛知県に巡回するそうですので、

行ける方はぜひとも見に行ってみてくださいね!

一見の価値大有りです☆☆

 

黄金伝説展~古代地中海世界の秘宝~

国立西洋美術館

2015年10月16日~2016年1月11日

http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2015gold.html

 

 

 

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